おせち料理を自分で作ったり、個別のパックなどのおせちをお重に盛る場合は、たいへんな美的センスが問われることになります。
それを避けるために、盛りつけ済みのおせちを購入するという方もかなりおられるのではないでしょうか。

おせちの盛りつけは関東と関西ではベースが違います。

関西のおせちは四隅に少し隙間を開けて、全体に裏白の葉などを敷き、余裕を持たせて盛りつけます。
重盛りと呼びます。

瓢亭のおせち
(流石創業400年!瓢亭のおせちの盛りつけ)


関東のおせちはぎゅうぎゅう詰め。重詰めと呼び、振り回してもずれないくらいを目指します。
通販でおせちを買うなら関東のおせちのほうが詰め詰めに入っていてオトクといえるかもしれません。
(売り物のおせちは、すきまがあるとお客さんが損をしたように感じるので、関西のおせちも基本的にぎゅうぎゅう詰めです。)

おせち料理
(ホテル椿山荘東京のおせち)

まず、見た目以前に隣の品物と味が混ざり合ったり、ニオイが移ったりすることはガードしなくてはいけません。笹の葉、葉欄などを使ってしきりにします。
お重の中にかわいらしい小さな器を入れるのも良い方法です。汁のあるものも楽に入れられます。
ガラスの器もきれいです。

おせち料理のデザインには種類があります。
市松・田の字・八方・隅取り・段詰め・枡詰め・七宝詰め・乱盛りなどの基本デザインを決めることが間違いのないスタートとなるでしょう。
そして詰める場所と色味をイメージしたうえで、切り出し方を決めます。
料理の断面がひとつの勝負所となります。
白いものはより白く、黒いものはより黒く、赤いものはより赤く見せるように演出することが重要です。
魚や海老の向きはそろえます。頭が左になるほうがベター。

盛りつけは最初から素晴らしいセンスを発することは難しいです。
失敗しながらセンスを磨いていこうと思いながら、試行錯誤していきましょう!